日経平均、初の53,000円台突破!バブル崩壊から34年、日本株復活の歴史と2026年の展望

時事

2026年1月13日、日経平均株価が初めて53,000円台を突破しました。1989年のバブル期最高値38,915円を2024年に更新してから、わずか2年で約14,000円も上昇したことになります。本記事では、日経平均のこれまでの歴史と2026年以降の展望について解説します。

バブル期からバブル崩壊まで(1985-1990年)

日経平均株価の歴史を語る上で欠かせないのが、1985年のプラザ合意です。G5がニューヨークのプラザホテルで会議を開き、過度なドル高を是正するため外国為替市場への協調介入を決定しました。この時点で日経平均は12,000円台でしたが、これがバブル経済への引き金となります。

プラザ合意後、急激な円高による不況対策として、日銀は公定歩合を5%から2.5%まで引き下げました。金利が低く借入を行いやすくなったため、企業は株や土地への投資を行い、株式市場では株価が上昇、不動産市場では地価が高騰しました。日経平均株価は急激に上昇し、1989年12月29日の「大納会」には史上最高値の38,915円87銭を記録しました。プラザ合意からわずか4年で3倍以上に上昇したのです。

しかし、急騰する株価や地価に、日銀は実態経済とかけ離れていると懸念し、1990年に不動産融資総量規制と公定歩合の引き上げに踏み切ります。金利が大幅に上がり、高値となった株や土地は価格が暴落しました。日経平均は1990年9月末には20,000円近くまで下がり、ピーク時の半値まで価格を落としました。

失われた30年(1990年代-2000年代)

バブル崩壊により、多くの銀行は不良債権を抱えました。1997年には山一証券が倒産し、1998年には日本長期信用銀行と日本債券信用銀行が一時国有化されました。2008年9月、リーマン・ブラザーズが経営破綻し、リーマン・ショックが発生しました。世界的な金融危機により、日経平均は2009年3月10日に7,054円98銭というバブル崩壊後の最安値を記録しました。1989年の最高値から実に約82%も下落したのです。

2011年3月11日の東日本大震災と福島第一原子力発電所事故の影響で、日経平均は前日より1,015円安い8,605円まで下げ、下落率は10.55%と過去3番目に大きな下げ幅となりました。

アベノミクスによる復活(2012年-2020年)

2012年12月に発足した第二次安倍内閣は、経済成長戦略「アベノミクス」を掲げました。「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」の3本の矢により、日銀は金融緩和政策を実施しました。この政策への期待から、日経平均株価は底を打って上昇し、2013年5月には15,000円台、2015年4月には15年ぶりに20,000円台へ回復しました。

2020年、新型コロナウイルスの流行で日経平均は3月19日に16,552円まで下げましたが、各国の金融緩和により回復し、12月には26,894円を付け、約29年ぶりの高値を更新しました。

バブル超えと新時代へ(2024年-現在)

2024年2月22日、日経平均終値は39,098円をつけ、バブル崩壊から約34年ぶりに史上最高値を更新しました。「失われた30年」を経て、2012年のアベノミクス開始以降の着実な上昇が実を結んだのです。

2025年10月に高市早苗氏が総理に就任し、「サナエノミクス」と呼ばれる大規模な財政刺激策への期待から、11月4日には52,636円87銭をつけました。2026年1月には、衆院解散検討報道を受け、日経平均先物は53,000円台まで急騰しました。高市政権の経済政策への期待、AI・半導体関連銘柄の好調、防衛関連株の上昇などが日経平均を押し上げています。

2026年の展望と予測

証券会社や銀行など11社の2026年の日経平均の年末予想は53,000円から61,000円の範囲となりました。野村證券はメインシナリオとして2026年末に55,000円、上振れシナリオでは59,000円を想定しています。

2025年11月中旬の中間決算によると、2026年度の純利益は11.7%増える見通しです。株価収益率(PER)は約15.2倍で、標準レンジの14〜16倍に収まっており、割高すぎることはありません。企業業績の好調さが株価上昇の背景にあります。

2026年は「デフレ時代の歴史的産物」を見直す1年になると考えられます。6月の「骨太の方針」では、PB黒字化目標を債務対GDP目標へ見直す可能性が高いとみられています。高市政権の経済政策は、人手不足の環境下で収益性改善が見込める企業が多い点を踏まえると、株式市場にとってポジティブです。

一方、注意すべきリスク要因もあります。予想PERは約22.9倍とやや割高感があり、長期金利も高水準です。米国ハイテク大手のAI関連投資の過剰投資懸念や、中国のレアアース輸出制限などの日中関係悪化も不安材料です。一部アナリストは、2026年の早い段階で直近の高値から2割程度下落する可能性を指摘しています。

おわりに

日経平均株価は、バブル崩壊から34年という長い歳月を経て、ついに「失われた30年」を脱却し、新時代へと踏み出しました。1989年の最高値38,915円から2026年の53,000円台まで、途中で何度も大きな下落を経験しながらも、日本株は着実に復活を遂げています。

2026年の日本株市場は、企業業績の拡大、高市政権の経済政策、AI・半導体関連の成長など、多くのポジティブ要因に支えられています。一方で、割高感、AIバブル懸念、地政学リスクなど注意すべき要因も存在します。

長期的には、日本企業のROE改善、コーポレートガバナンス改革、デフレ脱却などにより、日本株の上昇基調は続くと期待されます。ただし、短期的には調整局面も想定されるため、投資家は長期的な視点を持ちつつ、慎重に市場動向を見守る必要があるでしょう。日経平均53,000円台は通過点に過ぎないのか、それとも新たな天井なのか。2026年の日本株市場から目が離せません。

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