2026年新NISA投資戦略:S&P500とオルカン、どちらを選ぶべきか?
新NISAが2024年にスタートして3年目を迎える2026年、「オルカン(全世界株式)」と「S&P500」が圧倒的な人気を誇っています。しかし、「とりあえずオルカンを買っておけばいい」という思考停止の投資で本当に大丈夫でしょうか?本記事では、2026年の投資戦略と最適な投資先について解説します。
オルカンとS&P500、何が違うのか?
オルカンは「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の愛称で、全世界に分散投資できる投資信託です。構成比率は米国株式63.9%、新興国株式10.8%、日本株式4.9%です(2025年11月末)。つまり「現在最強の米国株を中核(約6割)に据えつつ、米国が不調に陥った際の保険も同時に購入する」ことになります。
S&P500は米国の代表的な500社に投資する指数で、米国株式100%です。長期的に年率7〜10%程度のリターンが期待でき、信託報酬も0.1%を切る超低コストファンドが多数あります。
投資において最も重要なのは「途中でやめずに続けること」です。この観点で1本だけを選ぶなら、オルカンが最も無難で失敗しにくい選択肢です。2025年には米ドル安の影響でS&P500(円建て)が約14%のリターンにとどまりましたが、オルカンは約18%を記録しました。
2026年の相場環境と注意点
ファイナンシャルプランナーの内田英子氏は「なんとなくオルカンを買っている人は”リスクの見通し”が甘い可能性がある」と警告します。直近のオルカンのリターンは「できすぎ」で、過去20年の平均リターン約7〜8%を大きく上回っています。
オルカンのリスクは約16%で、1年で±16%程度のブレを覚悟しておく必要があります。過去の試算では、最悪のケースで元本割れ期間は約6年9ヶ月に及ぶ可能性があります。「5年後に必要な進学資金」などをオルカンで運用していると、相場が荒れたときに損切りせざるを得ない状況に陥るかもしれません。
オルカン・S&P500 +α の戦略
FANG+:攻めの第3の選択肢
「iFreeNEXT FANG+インデックス」は、GAFAMにエヌビディアやネットフリックスなどを加えた約10銘柄に集中投資します。信託報酬は0.77%とS&P500の0.1%未満と比べて高く見えますが、過去5年のデータではS&P500やナスダック100を大きく上回るリターンを生み出しています。投資スクールCEOの松本侑氏は「S&P500の数倍のリターンが得られるなら、手数料差は誤差の範囲」と指摘します。
金を組み入れたバランスファンド
2025年、金を組み入れた一部のバランスファンドは、オルカンよりも値動きの振れ幅を抑えてオルカンより高いリターンを獲得しました。2026年もドル安局面が続くと予想され、金や新興国株式は優位性を発揮します。ある程度まとまった資金でリスクを抑えた運用を目指す投資家にとって有力な選択肢です。
日本株への投資
オルカンは日本株4.9%、S&P500は日本株ゼロです。通貨や地域分散を考慮するなら、日本株のインデックス投信追加も一つの手です。2025年、日経平均株価ファンドはオルカンを約10%上回りました。2026年も円高ドル安局面で、国内株式は米国株式(円建て)を上回る可能性があります。
年代別・目的別の投資戦略
20代・若年層:月1,000〜3,000円程度なら、オルカンよりリターンを大きく狙うFANG+がベター。時間を味方につけられる若年層は、多少のリスクを取っても長期で回復できます。
30〜40代:月2〜5万円程度で20年以上の長期投資を前提とする場合、安定重視なら「オルカン100%」、標準的なら「オルカン70% + FANG+やゴールド30%」、積極的なら「S&P500 50% + FANG+ 30% + 日本株20%」が推奨されます。
50〜60代:リタイアが近づくにつれ、リスクを下げる必要があります。株式や債券、不動産など複数の資産に分散投資するバランスファンドが選択肢です。低リスク型は元本割れ期間最悪2年3ヶ月、中リスク型は4年3ヶ月です。近年は信託報酬0.1〜0.2%程度の低コストバランスファンドも増えています。
2026年に向けてチェックすべきポイント
- 金融機関の見直し – より手数料が安く、サービスが充実した証券会社へ変更可能
- 資産配分の調整 – 米国株偏重になっていないか、新興国株式や日本株、金を追加
- ポイント還元の活用 – 証券会社によっては投資額の1%還元
おわりに
NISAの投資において最も重要なのは「長く続けること」です。そのためには、自分のリスク許容度に合った投資先を選び、相場が荒れても慌てずに持ち続けられる体制を整えることが不可欠です。
「とりあえずオルカン」は決して間違いではありませんが、自分の年齢、投資額、目的、リスク許容度を考慮した上で、最適なポートフォリオを構築することで、より効率的な資産形成が可能になります。2026年は新NISAの3年目です。この機会に、ご自身の投資戦略を見直してみてはいかがでしょうか。

